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原子力発電所関連の株式会社アトックス

1,株式会社アトックスの取り組み

株式会社アトックスは、人と技術で次のステージをスローガンに掲げている、原子力発電所に関連する企業です。

同社は、原子力産業再生の最先端に立つ企業で、国内外の叡智を事業に活かしています。

主要事業の1つは福島の復興で、中でも福島第一原子力発電所の廃止プロジェクトを、最優先課題として取り組んでいるのが特徴です。

東日本大震災とそれに伴う発電所の事故以来、同社は早期の段階で最優先課題と位置付け、事故の当初から汚染水処理装置の運転や放射線管理業務に従事しています。

更に、周辺地域の除染活動も担っており、除染の試験や実験段階から精力的に取り組んでいるといえます。

原発事故が発生した福島に、わざわざ復興専門の支社を設けたほどですから、アトックスの本気を窺い知ることが可能です。

廃炉工事の業務においては、ドローンを使っていわゆる線量調査を行ったり、空撮をして状況を詳しく調べています。

他にも、フランジ型タンク内の残水移送やクラッド回収に、建屋内の除染といった難易度の高い業務も遂行中です。

一方の設備工事の分野では、汚染水中に含まれているセシウム、あるいはストロンチウムなどの濃度を低減する目的で、吸着装置の運転保守管理も行っています。

汚染水対策全般に従事しており、原子炉ウエル除染や使用済み水処理も同社が請け負っている仕事です。

環境施設関連では、原子力発電所の復旧作業に従事する作業員について、安全を守る防護措置が行えるように、放射線や放射能測定を定期実施しています。

自治体関連施設の清掃業務も行っているので、アトックスはまさに幅広く社会貢献をしているといえるでしょう。

2,地域復興や医療分野にも貢献している

同社は原子力発電所のみならず、重要な意味を持つ取り組みに位置付けられる事業の一環として、地域復興に向けた取り組みをトータルで進めています。

福島県内の汚泥処理施設、または浄化センターなど、除染工事を始めとした放射線管理業務に、特定地域の廃棄物処理も業務の一部です。

更に倉庫業もスタートしていて、地域のニーズに応えられるよう常に努力を続けています。

福島だけでも、このように同社の貢献度合いは思いの外高く、あまり目立つ企業ではないものの、必要不可欠な存在感を示します。

原子力発電所関連ばかりに目が行きがちですが、実は医療分野においても同社は取り組んでいます。

核医学医療事業関連業務は主要業務の1つで、例えばアルツハイマー病の早期発見に期待されている、診断装置のPETの研究が中心です。

既存のPETは全身を対象としていて装置の規模が大きく、コスト面に大きな課題があります。

アトックスが研究しているPETは、小型低コスト化と高画質化という、多くの医療機関で期待されているテーマに取り組んでいます。

2016年には、国立研究開発法人の量子科学技術研究開発機構と、また同年にヒロセ電子システムとそれぞれ研究開発を締結しました。

現在は試作1号機の製作に向けて進んでいて、早ければ2018年中に臨床試験を開始する予定です。

同じく核医学医療事業関連業務では、新しいがん治療の開発に向けた、鉛212ジェネレータの開発にも着手しています。

鉛212ジェネレータとは核医学治療に用いるもので、切らずに治せるがん治療に期待が掛かります。

こちらも他の研究機関との共同プロジェクトで、2017年にOPERAで採択された結果、5年間の予定でプロジェクトが進められます。

3,原子力発電関連で最前線の株式会社アトックス

将来のがん治療を変える可能性がある研究ですから、アトックスにはこういった部分でも期待が掛かります。

同社がこれほどまでに幅広く社会貢献している理由は、設立に至るまでの1967年から設立の1980年以降も、一貫して原子力や放射線事業に関わっているからです。

専門性という意味では国内屈指ですし、これまでに蓄積されているノウハウも膨大なものです。

だからこそ福島の復興事業に取り組めたり、医療分野でも貢献できる素地があるわけです。

アトックスは、無関係な人には全く知らない企業ですが、特定の分野においては知らない人がいないほどの認知度を誇ります。

福島の復興事業以外でも、原子力発電所関連の施設を保守管理したり、放射性物質に関する研究の支援を行っていたりします。(・関連サイト:アトックス柏

環境測定のような比較的基本的なものから、ビルメンテナンスの総合サービスに、原子燃料サイクルなども手掛けます。

マニピュレータや耐放射線カメラなど、専門的な機器の販売や保守まで手掛けているくらいです。

この分野においては、実に圧倒的な存在感を誇っていますから、原子力発電所に従事する作業員は勿論、関連する他の施設でも一目置かれています。

目に見えないことから不安を感じさせるのが原子力ですが、その管理や処理を総合的にカバーすることによって、同社は社会貢献していると評価できます。

事務所や事業所は全国各地にありますし、関連企業も多く全国の原子力発電所と関わりを持つので、文字通り最前線で活躍しています。

最終更新日 2025年7月31日 by urisysym